当ブログでは長期の資産形成にあたっては
コア・サテライト戦略でメインとなるコアの部分をインデックス投信の積み立て購入にすることをおすすめしておりますが
インデックス投資の積み立て購入は
『たいくつ』なのと『平均的にしか儲からない』というのが、株でがんがん儲けたい人にデメリットといえばデメリットでしょうか(手間をかけないでそこそこのリターンを得たい人にはメリットですが)
しかし
株価暴落時にある基準を見ながら資金を追加投入すれば
さらにそのパフォーマンスを上げることができるという方法がありますのでご紹介します
目次 [非表示]
VIX指数が40を超えた月の月末にS&P500を買う
先にその方法について申し上げると
VIX(ヴィックス)指数が40を超えた月の月末にS&P500指数に連動したインデックスファンド、もしくはETFを買う
ということになります。
しかしこれだけだと????となる方もいらっしゃると思いますので
もう少し掘り下げてみたいとおもいます
S&P500指数とはアメリカ株式市場を代表する株式指数のひとつで
アメリカの株式市場に上場する代表的な企業500社を選びたし加重平均という計算をしたものです
S&P500の指数に連動するETFについてはこちらを御覧ください
そしてもう一つ出てきた言葉が『VIX(ヴィックス)指数』です
VIX指数とは?
VIX指数は日本語では
恐怖指数
ともよばれ
シカゴ・オプション取引所(CBOE)が発表しています。
株式市場の先行きに対する投資家の心理状態を示す指数です
株式市場が暴落すると投資家の心理は一般的には恐怖や不安に苛まれるためこういった
ネーミングになっています
通常は10~20の範囲内で動くとされ、30を超えてくると警戒領域と判断されます
具体的にVIX指数のチャートを見てみましょう
ロシアのウクライナ侵攻による株式市場の下落では1月24日に38付近まで上昇しています
また直近の大暴落相場では2020年3月にコロナショックで85.47を記録しているほか
さらにさかのぼってみると
2018年2月の米景気悪化懸念の際に50.3
2015年8月の中国株減速懸念の際に53.29
2008年10月のリーマンショックの際に89.53
を記録しています。
歴史的見ると50を超えるのは稀であり、80を超える状況は極めて珍しいということになります
ちなみにリーマンショックの際は一気に80以上にVIXが上がり、50を割るまでは1~2ヶ月かかるという動きをしています
市場が大きなショックで急落するときは、リスク回避の流れが強まるためVIX指数が急騰するのです。
2000年以降でVIXが40を超えた期間は局面数で8回、月数で25ヶ月ありこれは全期間の9.9%にあたります
そこでVIXが40を超えた月の月末にS&P500を買えば、ほぼ間違いなくその時々の安値圏を拾うことが可能なのです
資金を追加投入した場合のパフォーマンス
では、実際に上記のタイミングで資金を追加投入した場合どうなったいたのか見てみましょう
仮に2000年4月から2021年3月までを投資期間として
S&P500に連動する投資信託(例えばeMAXIS Slim米国株式 S&P500など)
を月々1万円づつ積み立て購入していたとします
そして
VIX指数が40を超えた月末にその積立額の10倍、10万円分を追加購入したとします
その場合程度のリターンが得られたかというと
VIX指数40越えで追加購入した場合の年率リターンが12.8%
追加購入しなかった場合のリターン11.6%
ということになりました。
必要なのは暴落相場で投入できる現金と勇気!?
暴落相場で追加して購入できる資金を持っていたほうが投資パフォーマンスが上がります。
ということで暴落相場に備えて現金を一定割合確保しておきましょう。
待つも相場です
あとは暴落相場に対して自分の中で生じる恐怖心をこういった知識でカバーして買い向かえるかどうかが、のちの投資の成績に影響してくるのでしょう
絶好の買いのチャンス!とはいっても実際は悲観が渦巻く相場だと思いますのでかなり勇気がいる行為だと思います。実際わたしもまだやったことがないのではたしてできるかどうか・・・
次の暴落相場で買いを入れられたらこのブログで報告してみようと思います。
竹中正治氏とFIWAのセミナー
今回の内容は龍谷大学の竹中正治(たけなかまさはる)教授が
NPO FIWAみんなのお金のアドバイザー協会が主催するマンスリーセミナーの一環として
2021年6月に実施した「株価指数を利用した積立投資の効果」を参考にさせていただいています
また竹中正治さんは資産運用に関する著書も出されていて
こちらはkindle unlimitedで読むことができます
大学教授ということで
正直内容は教材という雰囲気ですが
大学の講義を気軽に聞くつもりで繰り返し読めば得るものが多いと感じます。
内容についてはいずれまたご紹介したいと思います。
竹中さん自身もその知見に基づきETFや不動産投資をされているようで
facebookやダイヤモンド・オンラインにも論説を展開されており
私はその内容を景気動向の情報収集のために活用させていただいております
上記の書籍と合わせて読むと手頃なお値段で
経済・株・不動産投資の基礎について詳しくなることができます
知は力なりです!(哲学者フランシス・ベーコン)